12年で膵臓に影響がでてくる糖尿病

血糖値上昇のサインを見逃してはいけない

糖尿病は12年間の不摂生のツケが生じる病気

糖尿病は、生活習慣病の1つです。生活習慣病は不適切な生活習慣、つまり長年の不摂生のツケが回って起こる病気ともいえるでしょう。では「長年」とはどのくらいの長さなのでしょうか。

それを確かめるために、広島県で行われた糖尿病に関する調査があります。この調査では、糖尿病を発症した人とそうでない人、それぞれ1428人について、空腹時血糖値とブドウ糖負荷試験での120分経過時血糖値(食後血糖値)を28年間にわたり調査しています。

糖尿病を発症した人は、12年前から少しずつですが、有意(統計的に意味があること)に血糖値が上がりはじめていました。血糖値が基準値域内でありながら、糖尿病を発症しなかった人よりも確実に血糖値が上昇し、徐々に膵臓に負担がかかっていたということです。

そして3年後には境界型に移行し、そのまま9年ほど過ごしています。その間も少しずつ血糖値は上昇していますが、不摂生を改めようと本人が決意するほどの急上昇には至っていません。

ところが突然、12年後に空腹時血糖値が133ミリグラム、食後血糖値が255ミリグラムまで急上昇し、糖尿病になったのです。一気に糖尿病に突入したように見ゝえますが、それ以前に糖尿病が発症する準備期問が12年間もあり膵臓には大きな負担をかけていたのです。つまり糖尿病は12年間にわたる不摂生が招いた病気でもあるのです。

糖尿病は境界型の段階から対策を取れば治すことも可能で食後のウォーキングなどが有効

糖尿病にならないためには、境界型の段階で、いかにそこから抜け出す努力ができるかにかかっています。ところが、境界型になった人の9割は、いずれ糖尿病に移行してしまうのが現状です。

境界型とは、正常とも糖尿病ともいえない人を指し、具体的には空腹時血糖値が110~125ミリの人にブドウ糖負荷試験を行い、食後血糖値を調べて糖尿病か境界型かを判断します。

血糖値の上昇を抑えるための運動も大切です。食事が終わったらすぐに速足でウォーキング20分ほど行えば、食後血糖値の上昇を抑えることができます。さらに炭水化物の摂取をできるかぎり抑え、糖質を含んだ清涼飲料水は控えるようにしてください。こうするだけで、薬を飲まずに境界型から抜け出すこともできます。

日本人はどうしても白米が好きなので炭水化物を多く摂りすぎている人が多いので注意します

お米大好き日本人の糖尿病リスクが参考になります。

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